地震被害調査報告
Masumi Yamada, Kyoto University

大阪府北部の地震の被害調査速報

2018年6月18日午前7時58分頃、大阪府北部で気象庁マグニチュード6.1の地震が発生しました。亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。 我々のグループでは、震源近傍の茨木市と高槻市において被害調査を行いましたので、報告させていただきます。

行程

  6月19日
    宇治防災研→茨木市役所周辺→茨木市消防本部(自治体震度計)
    →高槻市役所(JMA観測点)→K-NET高槻(OSK002)→高槻市下田部付近
    →宇治防災研着

調査メンバー  大邑潤三、山田真澄








茨木市役所周辺

茨木市役所の北側、旧茨木城城下町の周辺を調査した。屋根瓦の落下やモルタル壁の剥離などの被害が多数見られたが、倒壊建物は確認できなかった。また古くからの社寺が多く、外壁や門の倒壊被害が見られた。片桐町にある墓地の墓石転倒率は約3割であった。別院町にある別の墓地の墓石転倒率は1割以下であった。
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茨木市役所

市役所は旧城下町の南側に位置する。市役所の建物には内装材の被害が確認でき、壁面のクラックや、連結部のエキスパンションジョイントの被害が見られた。
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茨木市消防本部(自治体震度計)

市役所から100mほど南側にある消防本部の地下一階に自治体の震度計が設置されている。本震震度は6弱。消防本部の建物自体には顕著な被害は確認できなかった。
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高槻市役所(JMA観測点)

高槻市役所の南館の南西角に気象庁観測点が設置されている。本震の震度は5強。高槻市役所周辺の住宅街を調査したが、木造住宅の目立った被害は確認できなかった。
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東海道本線より北側の芥川沿い

芥川沿いの木造住宅には、瓦屋根の落下や、モルタル壁の落下といった被害がいくつか見られた。高槻市役所周辺よりは被害が多い印象を受ける。
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K-NET高槻(OSK002)

K-NET高槻観測点は、高槻市立第二中学校の敷地内(北西角)に設置されている。高槻市役所から北西に2.3qほどの位置にあり、本震の震度は6弱。周辺の木造住宅には、まばらではあるが瓦屋根の被害が確認できた。第二中学校の北側は盛土となっており、上面には側方流動によって生じたと思われるクラックが発生していた。
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高槻市下田部付近

本震の際に水道管被害によって道路から水があふれた地点であるが、19日16時の時点で道路は復旧していた。一枚目は復旧後の写真。周辺の木造住宅には瓦屋根の被害が確認できた。
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