複数の活断層が分布している地域での歪み蓄積過程や岩盤破壊過程を把握するために、数値シミュレーションに基づく物体内部の変形の定量的な観察を試みた。本研究では三次元個別要素法を採用し、周囲に比べて脆弱な領域を含む小規模岩盤に変位を与えて、どのように破壊を起こすかを調べた。数種類のモデルに関してシミュレーションを行い、岩盤内破壊進展を観察・比較した。さらに、シミュレーションで得られた破壊分布と、実際の活断層周辺の地下比抵抗構造を比較した。その結果、時空間スケールの違いはあるが、両者に類似性を確認することができた。