情報・計測融合とは,様々な計測・観測データを数理・情報科学技術で解析することにより,データの背後に潜む本質的情報の抽出を実現する試みである。その要点は,計測により得られるデータの生成プロセス,および,計測対象に関する先験的知識のいずれか,または両者を数理モデル化して,知りたい計測対象の物理量に関する逆解析に導入することになる。本講演では,この基礎概念を概説するとともに,著者のグループで行っている幾つかの研究を具体例として紹介する。